住宅ローンの増額返済をするときのポイント

住宅ローンの金利が低水準を更新し続けています。変動金利なら1%を切る超低金利も、ここ数ヶ月は見慣れてきた感がありますね。
とはいっても、住宅ローンはいわば借金。借り入れしたマイホームローンの金利は低くても、購入金額は数千万円単位になるわけですから、できるだけ低い金利で、またできるだけ早く完済してしまいたいでしょう。
そこで注目したいのが繰り上げ返済や返済月賦の増額です。返済期間が短くなれば、支払う月賦額のうち元金のしめる割合が高くなるので、トータルで計算すると数百万円もの差がでるのも珍しくありません。

○住宅ローン借入期間を短縮して増額返済
ローンの支払いをしている間には、子どもが大きくなって独立し、子育て費がかからなくなった・フルタイムで共働きするようになり金銭的に余裕ができた、などと事情が変わってくることがあります。
このときこそ増額返済のタイミングです。

●住宅ローンの返済期間見直し例
たとえば3000万円のローンを組み、金利が固定1.7%(保証料や団信などを加味して)とします。35年フルローンの場合で月額およそ95,000円、総返済額はざっと3,980万円。
これが返済期間を25年でがんばってみるとすれば、月額返済額が123,000円ほどで総返済額は3,685万円になります。
10年間長く借りることで、余分な金利を300万円も払う事になります。月ごとの返済額をすこし増額して、可能な限り短期間で返済を終えてしまうほうが、無駄な金利を払わずに済みますね。

●ローンの繰上げ返済はタイミングに注意
月の払いを増額する方法のほかに、まとまった資金を一部住宅ローン返済で入金してしまう「繰上げ返済」をする方法も、ローン返済期間の短縮にとても有効です。
何より、繰上げ返済は元金に充当されるので、総支払額をぐっと減らすチャンスですが、住宅ローン減税の申告を行う人は、借入金残高が減る事になるので申告額も変わってきます。
数百万円単位で繰り上げをすると、住宅ローン減税の対象からはずれるケースもありますので、繰上げ返済は減税申告の期間が満了してからのほうが賢明でしょう。

○物件を決める前に予算を決めること
マイホームの購入を検討している人の中には、その物件選びや設備のチョイスから始める人がいます。良い家があれば購入したいと思いながらマイホームプランを考えはじめれば、天井知らずの理想主義に走ってしまいます。
実際に購入しても、妥協を重ねた思いが強く残り、当初の予算からも大きくオーバーしてしまっている…という結果になりかねません。
まずはプランを練る前に予算を徹底して守るという覚悟を決めること。すると、限られた予算の中で工夫して満足度を高めようという意識が起こります。
結果的に、融資金額を低く、金利もタイミングを計って審査して申し分ない資金計画を実行できるでしょう。
住宅ローンは、可能な限り短期・少額・低金利で行いましょう。向こう何十年もかかって一資産を形成するのですから、短絡的に行うのではなく、金融機関や住宅建設会社営業担当者などに、相談をしてから望むようにしましょう。


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