自分の持ち家を購入するとなると、一生に一度の買い物だと思っていろんな設備をつけたくなるものです。
もちろん、購入後の生活は豊かになるでしょう。便利かつ快適に過ごせる空間を作るために、見るものが必要なものに感じてしまいがちです。
しかし、その全てをそろえていてはいくら予算があっても足りません。まずは、自分たちがマイホームにいくらかけることができるのかという上限を、自分たちで設定しておくことが大切です。
○値段を常に確認しながら設備を検討
マイホームに必要な設備はたくさんあります。中でも価格の差が大きくなるのが、お風呂やキッチンなどの水周りと、戸・床・玄関周りなどの住宅建材です。
工法や基礎部分はおおよその値段が決まっています。予算の範囲内で設計可能な工法を選択すれば、後になって構造部分に大きく値段の変動が発生することはありません。
●設置する場所にも工夫を
住宅の中のスペースを有効に使うことを考えれば、水周り関係は一箇所にまとめておくのがセオリーです。住宅メーカーが販売しているプランを一度見てみてください。不必要に水周りを点在させずに、お風呂と洗面所、トイレなどを一箇所にまとめていることが判るでしょう。
これは、排水給水の配管を一箇所にまとめることができ、万が一の不具合に対して原因を探りメンテナンスを容易にするためです。不用に配管を張り巡らせればその分コスト高になり、部品も多く値段が上がります。
●中間ランクより上の設備で値段を管理
例えばキッチンひとつをとっても、IHとガスコンロでは価格の下限が違います。(最近は汎用品も増えてきましたが)IHはガス調理具よりも少し値段が高めに設定されています。
とはいえ、毎日使う人が使いやすいものを選びたいのもわかります。そこで、それぞれの設備を選ぶときのポイントとしては、「流通品の中より上ランク商品」を選ぶことです。
下ランクのものの値段を見ると、上級ランクの設備にお金を掛けるのがもったいなくなりがちです。しかし、毎日使うものだからこそ、中間(一般)ランク以上のものは選びたいですね。そして、言い値ではなく積極的に値段交渉してみましょう。
いろんな住宅関連用品のメーカーがありますが、広く普及しているものは値段の幅も広く、選択肢が広がります。また修理やメンテナンスも長期間対応してくれるでしょう。
こだわりを形にしたオリジナルの設備にもあこがれますが、不具合があれば修繕も難しく、一式取替えが必要となってしまうこともあるかもしれません。
変更があったら、その都度見積もり金額を確認して、予算から大きく外れることが無いように、コスト管理をしっかり行っておきましょう。
【著 者 長 岡 利 和】