住宅ローンは○○〇額で選ぶ!賢いローンの選び方

マイホームは、あれこれと細かいところにまで気を配って、構造や建具、間取りを選びますよね。しかし、このような細かい点を注意して比較したり、シミュレーションする選び方は、住宅ローンも同じです。
複雑そうでよくわからないし、ローン会社の人のおすすめに乗って、任せてしまうのがいいんじゃない?プロなんだから…。という選び方は、絶対NGです。
長い時間をかけてコツコツと住宅ローンを支払っていくのは、他の誰でもないあなたです。それを、よくわからないまま決めてしまって、気づいたときには、無駄に利息を支払ったり、最悪の場合ローン破たんしてしまうこともあるのです。

〇住宅ローンは借入額より「いくら返すか」で選ぶ
住宅ローンの審査段階で問題になるのは、その借入限度額でしょう。ほしい家の価格よりも少ない融資額になってしまったら…と不安になる人も多いようですが、ここで無理をして上限ぎりぎりを借り入れると、その後何十年も節約と無理を続ける生活がスタートしてしまいます。
問題は、いくら借りられるかではなく、いくら返すのか?です。

●住宅ローン=借金 
住宅ローンといえば聞こえはいいですが、まぎれもない借金です。はっきりと言っておきましょう。住宅ローンを組むということは、公然と「多額の借金をしています」ということと同じです。
家は資産になるから、という人もいます。でも、返済中のマイホームは厳密にいえばまだ完全にあなたのものではありません。借金の返済ができなければ、抵当権が実行されて住宅ローン会社に譲渡されるのです。返済中はまだ、資産を手に入れていない状態だということです。

●借入額を少なくするローンの選び方
借金は返してなんぼ、です。返済できないプランをはじめから組むこと自体がナンセンスです。可能な限り借入額を少なくして、無駄や無理のない住宅ローンを組むことが重要なのです。
できるだけ、頭金を多くして借入額を減らすプランを組みましょう。頭金がなければ、マイホームの予算を下げ、見栄と背伸びをし過ぎない住宅の選び方をするほうが、心と返済に余裕をもって有意義に毎日を送ることができるでしょう。

〇住宅ローンの選び方:「総返済額」で決める
これまでのお話で、借入額がキーポイントになるということは、お分かりいただけたでしょう。そして、さらに重要なのは金利です。
住宅ローンの審査をお願いしたタイミングで、一度は確認するローン金利。ほんのコンマ数パーセントの違いが、二十数年後には数十万円、いや百万円単位の金利に様変わりします。
借入額が数千万で二十年以上かけて返済するのですから、計算上そうなるのも不思議ではありません。
変動金利や10年固定など、ローン商品もいろいろありますが、結局のところプランシミュレーションをして総返済額が最も低く、しかもリスクが少ないものを選ぶのが最良の選び方でしょう。
今、住宅ローン金利は数年前と比べても非常に低いタイミングです。しかし、リスク面から考えれば、さらに下がる期待をするより、下げ止まって上昇に転じる可能性が高い、という風に考えておくほうが賢明でしょう。
総返済額のシミュレーションは、その時々の経済動向や今後の見通しを視野に入れて、借入額と返済期間を相対的に考え、もっとも現実的なプランで行うようにしましょう。

【著  者    長 岡  利 和】


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