東京で生活をスタートさせる…イメージをすると、小さな部屋に身を小さくして、窮屈な生活を送る一人暮らしの図を想像しませんか。
確かに、企業や施設が集中する都心部では、このような生活の光景が珍しくないのは事実です。アクセスの良さや生活スペースを少しでも良くしようとすれば、それは家賃や分譲価格に即跳ね返ります。
東京で生活拠点となる住まいを決めるときには、「どれくらい不自由を妥協できるか」にかかっているようにも感じます。
加えて、東京生活は移動が基本。電車移動のストレスは恒常的な不満につながります。この不満を受け入れて、オフタイムを充実させるか。それとも日常の移動ストレスを限りなく緩和して、他の条件に妥協するか。まるで、究極の選択ですね。
〇住まい方と生活を選べる 中央線の魅力
中央線は東京で移動するうえで主軸となる線です。中央線から派生している他の沿線へ、乗り換えや乗り継ぎを行うのが基本となります。
エリアによっては都営・私鉄が充実していますので、都心生活者は上手に乗りついでスムーズに移動したいといつも考えています。
仕事とプライベートが混在しがちな東京生活。日本のあらゆる企業や業種が集中していますし、趣味や流行発信の発信も東京が起点です。
日常の生活とこれらの仕事・流行を切り替えて生活するか。もしくは、仕事や流行の中に身を置いて刺激的な生活を送るか。この選択を、中央線の最寄り駅から住まいをえらぶことで簡単に解決できるのです。
〇なごみ風景もある中央線停車駅は
八王子駅を過ぎるころには、どちらかといえば東京らしくない(地方にありがちな)風景が広がります。雑多な生活を好まない人にとっては、落ち着きある生活を送りやすいでしょう。
もちろん、都心までの移動時間も、都心から離れる分長くなりますので、他の沿線連絡や始発などのアクセス条件と、中央線の風物詩(?)ともいえる混雑回避に注意しておかねばなりません。
特に、始発駅は座って移動したい乗客が、朝早くから列を作ります。時間差出勤もポピュラーになってきましたが、それでも通勤快速の乗車率は平日200パーセント近くです。やはり通勤に対するハードルは高いといわざるを得ませんね。
〇中央線停車駅から数分離れれば
どの駅にも共通して言えることですが、駅周辺の繁華街を抜ければ、生活感のある風景が割と近くにあります。「徒歩8分=およそ1キロメートル」として不動産物件表示されますので、移動距離感と移動手段を考察して物件を選ぶことをお勧めします。
「徒歩8分エリア」を超えると、家賃も段階的に下がる傾向があります。暮らし方や住まいを、自分の優先順位に沿って選ぶ幅が非常に広く、物件数も多いのが中央線沿線の魅力でしょう。
【著 者 長 岡 利 和】