マイホームを買うつもりなら、ある程度貯金をしてからにすべし!と誰かしらに助言・忠告を受けるでしょう。もちろん、絶対に貯金しなければ成らないという決まりがあるわけではありませんが、その理由に「現金が必要になる場面がある」事が上げられます。
住宅ローンの審査に通れば、住宅にかかる費用は全て問題ない!と思い込んでいる人が多いようです。では、現金が必要になる場面は、どんな時なのでしょう。
○マイホームに必須 必ず支払う税金もろもろ
不動産を手にするというだけで、購入前から税金や印紙など、数万円単位で現金が必要になります。
登録免許税や印紙税、不動産取得税などが有りますが、土地登記の申請は、住宅ローン申込みの金融機関が抵当権を設定する関係で、銀行の紹介司法書士に直接支払(振込)をするケースが多いようです。
登録免許税は2019年3月末までの登記を行う場合、軽減措置が適用されます。コンマ数%にみえる軽減率ですが、不動産の元金額が太いので、軽減税率は侮れません。
○諸費用がチリツモでまとまった額に
税金など、税率や定額にかかる金額が見えやすい項目は、払う側の購入者も幾分気をつけて、出費を気にするところでしょう。
しかし、問題なのは、自分の裁量で決めることが出来る「見えにくい出費」です。
●かかると知っているけどいくらか分からない費用
マイホームを購入した時に支払うべき義務が有る費用(前述のような税金)や、支払う慣例や契約によるもの(司法書士への報酬、手付け金、土地(や中古住宅の場合の)仲介手数料)は、購入金額に依るところも大きく、実際に幾らかかるか、最終決定の段階で明らかになります。
購入本体価格ばかり気にしていると、この類の諸費用を見て、冷や汗が垂れるような思いをすることになるかも知れません。
●押さえられるはずの費用も
税金や、支払手数料などは、その購入取引(契約)自体に関わる事ですから、やるべきことはきちんとしておかねばいけないでしょう。
しかし、一見少なく見積もることが出来そうな費用も、気が大きくなって浪費化してしまう事があります。
例えば、引っ越し費用や家具・設備の買い換え(買い増し)、そしてマイホームの周囲外構工事など、削ろうと思えば限りなく節約する方法を探れるのに、出費項目と額面が大きくなればなるほど、数万円単位の出費を小さく感じ始めるのです。
マイホームを買う時には、その建物代と諸費用は分けずに、合算したトータル金額から購入可能な限度額を決めて、それを死守することが大切です。
気が大きくなって、要望や希望に突き動かされることも有るでしょうが、常にお金がどれだけ掛かるのかを意識しておく位の節約魂を持つことが、無理をせず満足度を高めるポイントでしょう。
【著 者 長 岡 利 和】