一度は気になる?住宅ローンの審査方法と基準

マイホームを買うと決めたら、その家の中身や設計、デザインについて勉強し、調べる事が楽しくて仕方がなくなるでしょう。
ただ、家は楽しい理想を探求するだけで手に入るものではありません。勿論、買うからには購入代金を払わねばなりませんし、その額も当然大きくなります。
払えない人には売ってくれません。自分が頑張って払うつもりでも、それを判断するのは借入をお願いする金融機関です。
住宅ローンの審査に通らなければ融資は受けられませんので、融資を受ける際の審査基準や内容についても、あらかじめ知っておく方が良いでしょう。

○住宅ローンの完済時期に関わる審査
10年にも満たないような短期借入ならば、近い将来に働き続けているか、完済が可能かどうかの予想も立てやすいですね。しかし、最長35年にも渡る貸付をきちんと計画的に返して貰えるかどうかの判断は、金融機関としても慎重にならざるを得ません。

●年齢と健康状態が住宅ローンの第一審査
住宅ローンの借入が出来るかどうかの登竜門、足きりラインとなるのが「年齢」です。収入・所得が多ければ、借入もスムーズに行くのではないかと思われがちですが、住宅ローン取扱金融機関に行った、あるアンケート結果には96%以上の回答機関が、「完済時年齢
と「借入時年齢」を審査項目としてあげています。
完済時年齢が80才未満、借入時年齢が65才未満。これが大枠での審査ボーダーラインです。

●健康に長く働く人が住宅ローンも有利?
健康状態に関してもシビアで、同割合の金融機関が審査項目としています。団体信用保証への加入が義務化されたことも大きいでしょう。
特に、生活習慣病や特定疾患に対しては、団信も審査が厳しくなりつつあるようですが、金融機関が独自で「がん保険特約付き」や「ガン診断以後住宅ローン支払い免除」といったサービスも提案しているようですが、申込時にこれらのリスクが無いかの審査は慎重に行われるでしょう。
就労形態が正社員ではないから、審査に通らないかも…という心配も時々耳にしますが、主に審査を行う基準となっているのは「返済負担率(収入に対するローン返済額の割合)」で、返済負担率30%台前半の数値内で各機関はボーダーラインを設けているようです。

●他のローン返済状況が隠れたポイント
住宅ローンは数千万円単位にもなる大借金。それに比べて、カードローンや車のローンなんか額が小さいから問題にならないでしょう…というのは大きな勘違いです。
借入や割賦返済に関する情報は、信用情報機関で管理されており、全てのローンや分割払い、クレジットの支払状況がわかるシステムです。
借入をきちんと返済しているかどうか、これは住宅ローンの審査でも大きなポイントです。遅滞や滞納があれば、信用情報として記録が残りますし、これまでの借入状況を踏まえて融資を決定します。もし審査が通らなかった場合は、このローンに関係した信用情報が原因かもしれません。

【著  者   長 岡  利 和】


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