東京の毎日は、朝晩の通勤ラッシュと混雑がもはや名物となっています。都会の人口は年々増加し、地方の過疎化や人口減少と間逆の推移をたどっています。
人口分布で特に多いのは、若年層単身者です。都会にあこがれて上京し、一人で世間の荒波にのまれながら、毎日四苦八苦する経験も若者だから必要なのかもしれません。
とはいっても、東京の生活は誰しも夢をかなえられるほど楽で簡単なものではありません。仕事ややりたいことを求めて上京して、生活をする拠点となる場を決めなければ、スタートも切れませんね。
○都心に近くて家賃が安い 駅近物件を探すには
通勤の混雑はできるだけ避けたい、というのが、満員電車に揺られる人たちの切なる願いでしょう。東京は物価も家賃も高いと思われがちですが、条件によっては想像するよりお得に賃貸物件を探すこともできるのです。
●何区の駅を狙う?中央線の便利お得駅は
都心の新築ばかりを狙っていれば家賃は天井知らず。四ツ谷駅や新宿駅周辺の物件は、ワンルームでも11万円ほどの家賃設定が多いです。そこで物件の築年数をポイントにして、アパートやマンションを探してみましょう。
東京駅近郊の開発は、まだまだ現在進行中です。2020年のオリンピックイヤーまで都市開発は続きます。開発が盛んな都心部、特に新宿・千代田区・中野駅・杉並区は賃貸家賃も強気なイメージは変わらないでしょう。
区・市の境に注目すると、杉並区以降東京~離れるほど家賃が安くなり、阿佐ヶ谷駅を過ぎたあたりからは、都会の風景を一旦リセットし、こなれた家賃の物件が多くなります。
○駅から離れるほど家賃は安くなるって本当?
中央線は、都営地下鉄などの乗り換えが可能な駅ほどの人気があります。乗り換えと始発駅も使える駅を選ぶ基準にしておきましょう。
ただ、中央線沿いの駅とはいっても、八王子駅まで離れてしまうと東京駅に向かう時間が50分ほどかかります。ファミリー層には落ち着きある雰囲気でニーズも高いですが、単身者の場合は「通勤時間が短いうえ田舎」な印象がありますね。
●駅を基準にして駅までの距離に妥協する
駅近物件は「駅から徒歩○分」というキャッチフレーズだけで魅力を感じます。毎日の駅に向かう道のりが短くなれば、その分移動時間が短縮できるので、慌てずに電車の混雑へ挑めます。
ただ、駅の周辺物件は、最寄り駅が同じでも家賃は高くなります。そこで、最寄り駅を決めて「駅からの所要時間・距離」を妥協して物件を探してみましょう。
徒歩1分の距離目安は約80メートル。駅まで10分ならおよそ800メートルという様に、物件表示の中にある「駅までの所要時間目安」をみて、実際の距離感を想像しましょう。
中央線沿い駅の中で最も家賃が高いのは四ツ谷、平均価格最安駅は西八王子といわれています。市・区の境を見ながら家賃相場を駅基準で比較して、自分の生活と利便性に掛け合わせて、納得のいく物件を手にしましょう。
【著 者 長 岡 利 和】