マイホームを購入しようと思っている、または購入予定の人が、不動産会社やハウスメーカーを訪れると、高い確率で「補助金や助成金、減税について」のアドバイスを得られます。住宅ローン減税はかねてより、住宅関連事業としては国の政策の中でも軸として認知されているものです。しかし、減税だけではなく、購入時や設置時に補助金や助成金をもらえるものもあるのです。
せっかくマイホームを建てるなら、補助や減税対象のものを、申請手続きに間に合うように購入する、これもひとつの購入意志決定のきっかけにしていいのではないでしょうか。
○侮る無かれ マイホーム補助金の額
住宅ローンについて調べたことがある方は、「マイホームに関係することは税金還付で取り戻すことができるもの」と勘違いをしている人も中にはいるようです。
国のマイホーム政策には、「補助金」と「減税」の2タイプがあります。前述した住宅ローン減税は、購入者(所有者)の年収や所得税、住民税からそのローン残高に応じて還付をするというもの。
一方、補助金は、審査基準を満たしている設備や住宅を購入し、その申請手続きが認められれば費用の一部を負担(申請後入金)してくれるものです。
所得や納税額に左右されず、購入した人に対して基準に沿って購入金額の援助をしてもらえるというのは、大きなメリットです。
●マイホームリフォームに関する補助金
平成29年度は、主に長期優良住宅や、エコエネ住宅に対する補助が主流でした。(一部震災にあわれた方のマイホーム再建補助や助成については今回省略します)
最も大きな補助金額を明示しているのが「長期優良住宅リフォーム」推進事業です。
既存の住宅に、省エネ性や耐久性、維持管理性を整えた長期優良リフォームを行った場合、最大で300万円の補助金を国が負担することとしています。リフォームを行う前提での補助金制度ですが、リフォーム済み住宅をマイホームとして購入した場合も、同様に補助金を申請することができます。
●新築でマイホームを取得してももらえる補助金は
高性能の木造住宅を新築したら、最大で165万円の補助金を申請することができる「地域型住宅グリーン化事業」というものもあります。
長期優良住宅や低炭素住宅など、省エネに効果がある、耐久性に優れた木造住宅を新築した場合に補助金を交付するものですが、申請が可能かどうかは、依頼する工務店が大きくかかわります。
これは建材取り扱い業者や工務店で構成するグループによって、国に採択された事業なので、このグループに加盟している企業や工務店に依頼をして住宅購入した場合に補助を受けることができます。
マイホームは生涯に一度あるかないかの大きな買い物です。よりよいマイホームをできるだけお得に購入することができるように、補助金制度を調べてみることをお勧めします。
【著 者 長 岡 利 和】