住宅購入前に検討を ローン借入と二世帯の住まい方

核家族で住まう形がもはや一般的になった印象がありますが、子育てや介護という人生の転換期を考えると、「やっぱり二世帯同居」が良い!という意見も多くなってきているようです。
それが証拠に、二世帯住居プランが各ハウスメーカーや設計プランにも多くみられるようになりました。
それぞれの世帯が遠く離れて暮らすスタイルが主流になる中、安心して相互の安否を日常の中で確認できる生活もいいものです。
子どもが里帰りするとなれば、子ども世帯を受け入れるために十分な広さも求められます。そこで、住宅の建て替えや購入をするときに活用したいローンをいくつか紹介しましょう。

〇親子で借りる住宅ローン
二世帯住宅を建てるとなれば、やはり建築費用や本体価格も大きくなりがちです。そこで、親子二世代にわたって住宅ローンを組むということを視野にいれていきましょう。
親子リレーローンは、申込者が親、その子を後継者として二代にわたって借入をする方法です。このメリットは、親の年齢にかかわらず、子どもの年齢を基準にして返済期間を計算することができるという点。
また、親が70歳未満の場合は、団体信用生命保険に加入できます。もし親の死亡時年齢が80歳以下なら、住宅ローンの残りは団信によって一括弁済されてローンが子どもに残りません。

〇夫婦で借りる住宅ローン
二世帯住宅の返済を主に支えるのは子ども夫婦という場合が多いでしょう。その際、夫と妻の双方に収入があれば、夫婦で収入を合算し、借入額を増やすという方法があります。
主契約者となる夫(または妻)の収入に、配偶者の収入をいくら組み込むことができるかは、取り扱い金融機関の商品によって異なります。二人目の収入を全額~半額程度組み込み可能なプランが多いようですので、審査の前に問い合わせしてみるとよいでしょう。

〇親子(二世帯)ペアローン
リレーローンは、親の契約内容をその後子どもに引き継ぐことで、返済期間を長くすることができます。
親と子それぞれに収入があるなら、それぞれの収入に応じて住宅ローンの審査申し込みをして、融資額を増やすことが可能です。これをペアローンといいます。
ペアローンは、収入のある家族がそれぞれ融資を受けることになるので、要件を満たせば住宅ローン控除を受けることもできます。

〇良い家に長く住むならフラット50
フラット35は、固定した金利で最長35年間の返済期間を組むことができる安心感が売りのローン商品ですが、長期優良住宅の認定を受けることができる住宅である場合は、借入期間をさらに伸ばすことができる「フラット50」の申し込みが可能です。
しかし、フラット50は、取り扱い機関がかぎられているので、お近くの金融機関で申し込みができるかどうか、確認をしたほうがいいでしょう。
また、借入限度額6000万円、融資割合(建築費・物件本体価格の)60パーセントが上限になることにも注意しておきましょう。

【著  者   長 岡  利 和】


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