住宅ローンの金利が低いご時世と、住まい方の変化が相まって、全国的に「暮らしのかたち」に変化が現れ始めています。
中でも東京近郊は、オリンピックという巨大プロジェクトや不動産投資の流れも相まって、単身者向け物件が急増しています。地方では人口が減少している反面、都心部の若者人口は増加の一途。それによって、様々な暮らし方の変化が生まれるのは不思議なことではありませんね。
では、東京で生活するファミリー層は、どこで生活拠点を構えるのが理想的なのか?東京で住むならここだとお勧めしたいエリアを、不動産に日々かかわっている立場の目線から紹介したいと思います。
○ファミリー層の住まい方を考える
「できるだけ家賃が安くて、便利なところが良い…」東京に住むならやっぱり賃貸物件を前提に家族の住まい方を考えるのが一般的でしょう。
実際に、お客様のなかには住むエリアを指定して、「ここら辺で良い賃貸物件はないですか」という相談にいらっしゃる方も多いです。しかし、ライフスタイルの条件が整うのであればマンションまたは戸建ての購入を検討することも選択肢に加えてはどうかとお話します。
東京都内に一戸建て?と現実的に考えていらっしゃらない方が圧倒的に多いです。ただ、今この住宅ローン金利が低迷している時だからこそ、東京にあこがれのマイホームを持つという選択をしてもいいのではと考えています。
○中央線に程近く 住むならここ!のおススメエリア
中央線中野エリアは、ファミリーにも単身者にとっても非常に人気が高いです。新宿までのアクセスがとても良い上に、賃貸物件が程ほどそろっているため、現実的に住まうことを考えやすいかもしれません。
ただ、中野駅から少し離れれば、戸建て物件も立ち並ぶ住宅地があります。中古マンション物件や新築一戸建てもありますし、特に中古住宅は家賃を支払い続けることを考えると購入したほうがお得かもしれません。
中央線の荻窪・高円寺・阿佐ヶ谷駅がある杉並区内なら、3LDKの間取り一戸建てが6000万円前後の価格で購入することも可能です。
○最寄り駅から8分離れてOKなら購入も
不動産物件の紹介内容に、「最寄り駅から徒歩○分」というものがあります。駅から近いほうが良いと思って、この表示に注目する人も多いですが、1分=80メートルで計算した場合の距離を想像しやすいように表したものです。
中央線に限らず「住むなら駅近!」が良いと思われがちですが、例えば駅から徒歩8分だった場合、640メートル離れているということになります。
この距離なら歩いても大きな負担ではないな…と思いませんか。自転車を使って移動するならもっと早く駅に着きますね。
不動産物件は、一般的に駅から8~10分離れると賃料・価格相場がワンランク下がるといわれています。この距離感をどう考えるかは家族や住む人にもよりますが、家族で好きなように過ごす空間を手に入れることができるマイホームも検討してみてはいかがでしょうか。
【著 者 長 岡 利 和】