東京駅から隣県までをカバーする主要路線、JR中央線。東京都民だけではなく、上京してくる人の移動を支え、連絡のある他の私鉄や地下鉄と混線し、利用客を運びます。
中央線で有名な光景となった「混雑しすぎる通勤ラッシュ」は、乗車率200パーセントに近づく区間もあるほどです。
〇深夜帯の中央線も混雑が
朝の混雑で知られる中央線利用客の多さは、なにも通勤時間帯に限ったものではありません。
夜遅い時間になれば、地方のJR線利用客は徐々に減り、最終電車に駆け込む様にして帰路に就く…というシーンは想像できるでしょう。
東京も同じく、と言いたいところですが、運行本数が多いだけではなく、運行距離も長い中央線は、昼夜を問わず地方の沿線とは比べ物にならないほど人が集まります。
特に、最終電車に近づけば近づくほど、その利用者は様々。いろんな人の人生を垣間見るようなドキュメンタリー的世界が見られます。
●終電の発車時間が遅い要因を考えると
新宿駅発の中央線最終電車の発車時刻は、日をまたいで0時16分の快速高尾行き。この時間ですら人はごった返し、週末ともなれば、サラリーマンやOL,学生に紳士淑女まで。いろんな人がこぞってこの最終電車に乗ろうとして混雑を生みます。
週末の仕事帰りに、同僚とグチをこぼす人もいれば、習い事に通うために電車移動をする人もいます。
最近では24時間利用する事ができるフィットネスジムや、24時間年中無休の居酒屋もあるほど。このようなサービスの最先端となる東京では、最終電車の時間ですら「間に合わない」原因がたくさんあります。
そのニーズを満たすために、さらに最終電車に乗って帰ろうと慌てる人の姿が増えていくのでしょう。
●サラリーマン要注意 最終の「寝過ごし」
気持ちよく呑んで、最終電車に間に合ったのはいいけれど、そのまま揺られて寝てしまう、いわゆる「寝過ごし」は、中央線だけでなくどの路線でも悩ましい問題なはず。
中央線の中でも中野、吉祥寺あたりまでは、まだ窓の外も明るく、乗車から数分~10分程度なので、寝過ごしのリスクも低いかもしれません。しかし、これらの駅周辺に住む人がうっかり寝過ごして、終点高尾駅まで行ってしまった場合は、悲劇としか言い様がありません。
中央線ほどに終着駅までの走行距離が長ければ、最終電車を利用する人はうっかり寝てしまう事も多いもの。これから年末にかけての忘年会やパーティーイベントが増える時期、最終電車の発車時刻が遅いのを良い事に、寝過ごしてしまう様な事態は避けたいですね。