マイホームの値段と我が家の年収 バランスと返済プラン

せっかくマイホームを建てるなら、家族がゆったり過ごせて十分な広さと機能を備えたいもの。しかし、設備を整え、広さを備えようとすれば、値段がどんどん吊り上がっていくのは想像する事ができるでしょう。
そこで問題となるのが、「理想の家」と「払える年収」とのバランスです。

〇値段と年収を冷静に比べること
いろんなプランや外観をカタログや本で見ていると、マイホームへのあこがれやイメージがどんどん膨らんでいきます。夢みたマイホームに住み続ける為には、ローンをしっかり払い続けて自分のものにするという気持ちが、なにより大事です。

●マイホームローンの年収を具体的にイメージする
家族全員の年収と、支出、ライフステージごとに必要となるお金をイメージしてみましょう。総収入のうち、マイホームに回せるお金はいくら位なのか。具体的な家の値段を想像して、返済額のシミュレーションをすることを勧めます。
ざっくりとしたイメージだけでは、実際の生活と返済がぼやけてしまいます。「ちょっと我慢すればこのくらいの金額で頑張り続けられるだろう」と、後に起こるかもしれない、あらゆるお金の問題を後回しにしてしまう事になります。

●勢いでマイホームを決めない 値段基準で考える
マイホームへの理想を、どれだけ現実化してどれを省くか。必要なアイテムや理想をかなえるための条件が家を決める基準になれば、底なしにマイホーム購入価格が膨らみます。また、「あれも追加すればよかった」「もうワンランク上の設備にしておけばよかった」という風に、妥協した事が後悔の元になりがちです。
購入するマイホームプランを堅実に考えるなら、家を決める基準を「年収総額から住宅に回せる値段」ベースにするべきでしょう。

〇値段と年収を現実的に考えるために
計画的に住宅購入を考えるなら、ある程度の頭金を貯めるといった行動をスタートさせる事から始めてみましょう。実際に貯蓄へ回せる額がいくらくらいあるかを、具体的な貯蓄額や生活感で知ることができます。
マイホームを購入すると、その値段以上に税金やメンテナンス費用が掛かります。家賃と違って、借り入れたローンの金利が変われば毎月の返済額も変わります。今の年収で生活する事ができているから大丈夫、という判断は危険です。
マイホームを購入する決断は、一生に一度あるかないかの一大イベント。多少なりとも無理したくなるものです。
しかし、できない無理をして家を手放す、身辺整理することにならないために、客観的に年収と家の値段を想定する事ができる経験を敢えてしておく方が良いでしょう。

【著  者   長 岡  利 和】


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