マイホームを何歳までに買うか 返済とライフイベントの関係

近年の住宅事情といえば、空き家問題がにわかに注目され始めている反面、住宅ローンの低金利が長らく続いているためか、新築戸建て物件や分譲マンションの着工も多く見受けられます。
自分の城(マイホーム)を購入する、これは世帯主ならだれでも一度は考えるあこがれ、または夢でしょう。実家を引き継ぐ人もいるでしょうが、実家を出て自分の名義でマイホームを購入することを現実的に考えるなら、なるべく早くそのプランを具体的に検討した方がいいでしょう。

〇何歳でマイホームを建てるか=家族と仕事をイメージする
結婚を機に、住まうマイホームを購入する人もいれば、のびのびと広い家の中で子どもを育てたい!という願いを抱く親の立場でマイホームを考える人もいるでしょう。
家族の人数、またその家族の年齢が必要十分な広さや部屋数、返済額などすべてにつながります。何歳になったら家を建てて、それ以後に家族構成や働き方がどのように変わっていくか、リアルに想像をしてみましょう。

●マイホームは貯金を待たないほうが吉
「自分で建てる家だから、家族の世話(援助)はいらない」などと、強気な意地は張らないのがベスト。「マイホーム貯金が貯まったらそれを頭金にして…」と言っている間に、あなたは何歳年を重ねるでしょう。
もちろん、初期費用はある程度まとまった金額が準備できる方が良いに決まっています。しかし、貯金で数年費やして、申込時までに収入や仕事の要件が変わってしまう事もあります。
マイホームを購入する決意が固まったら、自分が何歳まで払い続けるのかをまず想像してみましょう。
住宅ローンといえば聞こえは悪くありませんが、言い換えれば銀行からの借金と同じ。借金はできるだけ早く返済し、できるだけ借入を少なくするのが理想です。援助を受けられるようなら甘えるのもいいでしょう。借入額を少なくすれば、後の返済が楽になりますし、繰り上げ返済も可能です。

〇マイホームローンは何歳まで借りられるか
現実には、仕事を退職してから家のリフォームをしたり、バリアフリーにせねばならない可能性もあります。大幅な増改築をする可能性が十分にあるということです。
マイホームの改修にも、ローンを活用することが出来ますが、何歳まで融資を受けることができるのかも気になりますね。

●ローン借り受けは完済年齢80歳がリミット
親子ローンや二世帯改修など、住宅ローンの目的となる建物によっては、別途規約に基づいて返済期間や年齢の縛りが変更になることもありますが、一般的に金融機関で住宅ローンの融資をお願いするときは、完済時年齢が80歳を超えて申込することが出来ません。
マイホームは、自分たち家族が迎えるライフイベントや、世帯主の転職・定年など、それぞれの世帯に応じて具体的に返済をイメージすることが大切。
何歳までに買わねばならないか?ではなく、自分たちがどうやって返済していくか、を想像して逆算していくと、現実的な支払いをシミュレーションすることが出来ますよ。

【著  者   長 岡  利 和】 


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