新築マイホームを購入する決意をしたら、住宅プランや内外装、建築に必要な諸手続きと建築確認や契約など、いろんなことが一斉にスタートします。
中古住宅を購入する人にとってもそれは同じこと。現物がすでに存在しているため、手続きや確認を中心に、めまぐるしい日々を過ごすことになるでしょう。
なかでも購入者が気になるのは、住宅ローンの申込や融資の実行がどんな流れで、いつ何をするのかという事ではないでしょうか。
○住宅ローンの手続きとマイホーム購入の流れ
手続きについて全く知識がない事を心配する必要はありません。融資手続きや流れを不安なく行うことができるのは、せいぜい銀行や融資を行う機関にお勤めの方くらいです。ただ、おおまかな流れを知っておくことで、後に「ああすればよかった」というような後悔を防ぐことができるかもしれません。
●住宅購入検討と同時にローンの検討を
「自分たちの収入でマイホームが買えるのか」を心配して、まずローンの相談を取り扱い金融機関にする人がいます。資金管理を前向きに考えられ、購入後の生活に不安を残さないための良い行いだと感じます。
しかし、実際にどのくらい借入れをして融資額がどのくらいになるかは、購入物の価格によります。より具体的、現実的な話をするのは、実際に購入する物件が決まってからです。
「よし、買うぞ」という意志が決まったら、マイホーム選びと同時に住宅ローンの融資依頼先も合わせて検討するのがベストでしょう。
●購入物件が決まったら住宅ローン申込を
基本設計やプランの選定を行っている間に、融資申し込み先の検討を進めておき、実施設計・建築確認や本見積もりが出そろうタイミングで住宅ローンの申込を行います。その後、新築マイホームの工事請負契約を交わし、融資仮決定が出れば着工となります。
○住宅ローンの融資実行タイミングは
マイホームを購入するにあたって、建物が完成するまでに様々な出費が何度も発生します。住宅ローンは本来、その建物に対する融資であって、工事費や審査申込、建築確認のための印紙代など諸費用はローンと別出費と考えるのが妥当です。土地を合わせて購入する場合、融資実行のタイミングは、土地費用清算の融資と、住宅購入費融資の二回になります。
ただし、住宅メーカーや建設会社に工事と設計施工を全て依頼するケースも増え、ローン(住宅購入額)に全ての費用を含めることも出来る様になってきました。ローン融資実行は、建物が完成した後に抵当権設定をし、ローンの正式契約を行ったら、ものの数時間後または数日後には完了します。
通帳上に融資額の入金と出金が記帳されて終了です。登記の表示手続き上、数週間ほど時間が掛かりますが、資金の流れとしては意外とあっけないものに感じるかもしれませんね。
【著 者 長 岡 利 和】