マイホーム購入のためにコツコツと頭金を貯金している人必見!住宅購入のために必要な諸費用や頭金をどうやって調達するか見通しが立たずに悩んでいる人は、思い切って親に援助の申し出をしてみましょう。
両親や祖父母から資金援助を受けることで、得られるメリットを紹介します。
○住宅ローンの融資額が少なくて済む
マイホーム購入に当たっては、住宅ローンを利用して月々の返済を行っていくことを想定する人が多いでしょう。マイホームを購入するためとはいえ、住宅ローンは数千万円クラスの膨大な借金です。元金が太くなればなるほど、返済はきつくなります。
想像の通り、借金は可能な限り少なくしておくのがベストですね。生活をカツカツの家計でやりくりするより、余裕を持った生活をマイホームで過ごせるほうが良いでしょう。親からの支援が受けられれば、借入額を減らすことができ、生活にゆとりも持てるでしょう。
○マイホーム資金計画にゆとりができる
親から住宅購入資金の支援を受ける事ができれば、夫と妻の収入で試算したマイホーム資金計画では購入の目処が立たなかったような、ワンランク上の広さ・大きさ・設備に手が届くかもしれません。中古住宅の購入から新築物件を視野に入れて、視野と選択の幅を広くすることができる様になります。
○親・祖父母からの支援で贈与税を減らせるかも
比較的資金に余裕があるといわれる高齢世代の資産を市場で動かすため、また若い世代の購買チャンスを増やすことを目的として、住宅取得に関する直系尊属(父母・祖父母)から直系卑属(子ども)への資金贈与が非課税になる制度があります。
相続や贈与が発生すると、その金額や資産価値に応じて税金を納めねばなりません。しかし、贈与税を節税することができるこのような制度を活用すれば、有効に資金活用することができます。
●更に「質の高い」マイホームを選んで優遇措置をうける
前述したような贈与税の特例制度は以前から施行されていますが、平成28年以降、贈与上限額が年々減少しています。マイホーム購入のための資金援助贈与は、早めに行ったほうがよさそうです。
そして、できれば子どもが購入するマイホームは「省エネ・耐震性・バリアフリー」のいずれかに高い性能を備えた、質の良いマイホームを選ぶのが吉です。省エネ等住宅に資金を支援する場合、その上限額が引き上げられます。
○金利の低い今の内にマイホームの購入
貯金が貯まるのを待っている間に、もしかしたら現在の超低金利傾向が終わってしまい、上昇に転じる可能性もあります。
コンマ数%の金利変化に敏感になるのか?と思われるかもしれませんが、数千万円の元金を20年から35年間かけて返済していくことを考えると、コンマ数%の違いがトータルで数十、数百万円の利差を生みます。総返済額をおさえることを意識すれば、金利の底といわれる今こそマイホームの購入を前向きに考えたいですね。
親からの支援を受けてマイホームを購入することで、結果としてローンや返済額を少なくおさえるだけでなく、贈与税節税の効果も得られます。
ただし、この住宅取得等資金贈与制度には、適用条件がいくつかあります。贈与をした後に適用外であったことが分かれば、特例制度を活用することが出来ないまま、贈与税が当たり前に課税されてしまうので注意が必要です。
適用条件に合致するかどうか、慎重に確認をしてから資金援助を受けるようにしましょう。
【著 者 長 岡 利 和】