固定資産税の支払いに備えを 年に何回納める?

土地や建物を所有する人は、固定資産税の納付が義務付けられています。
不動産に限らず、事業を行うひとの償却資産も、固定資産税の対象となります。
建物や、事業運営で使用する大型家具、什器、パソコンなどの設備で一定額を超えるものは、数年に分けてその価値を徐々に減らしていきます。
これを償却といいます。
長期にわたって使用する固定資産を所有している人は、その資産に税率をかけて納税をすることとなります。

〇固定資産税の評価決定と償却
固定資産の評価は、新品の時に行います。
マイホームを新築すると、市の納税課担当者が図面と設計図に照らし合わせて、現物の建物評価をするためにやってきて、その時に算定した評価額が基準となります。
評価額は、購入価格と必ずしも一致しません。
マイホームの場合、購入代金よりも評価額が安くなるのが一般的です。
新築から一年後の償却割合が高くなること(新品から中古に)、市場の動向を加味して新築時建物を相場に近づけることが、その理由です。

〇固定資産税の納付方法 
固定資産を年はじめ(その年の一月一日)に所有している人に納税通知書を送付し、その納付書で税金を支払います。
年4回の納付期限を定めて、それぞれの期限内に固定資産税を銀行等の窓口で納付する流れが一般的です。
ただ、一部市町村によっては、納付期限日の引き落としやコンビニ払い、クレジットカード決済が可能なところもあります。

〇一年分をまとめて納付することも可能
納税通知書には、年4回の分納額を記したものと一緒に、全期分(年間課税額)を記した納付書を綴っている市町村がほとんどです。
一回で全額納付する余裕がある世帯なら、まとめて納付してしまうのも良いでしょう。
税金は何も固定資産に限らず、住民税や所得税などそれぞれに納付期限があります。
まとめて払っておけば、納税をうっかり忘れて延滞税が加算される心配もありません。

〇固定資産税の納税期限は
固定資産税納付期限は、課税自治体によって異なります。
東京都の場合は、一期が6月末ですが、地方では4月末を一期の納付期限に指定しているところもあります。
年度初めは何かと出費がかさみます。
また、自動車税納付時期とも重なり、納める税額を見て、やりくりが大変だと感じるかもしれません。
ただ、毎年課税されることは分かっているので、一年かけて少しずつ、次年度分の固定資産税を貯金しておくことをお勧めします。
税金は、よほどの事情がない限り、減免や分納が認められません。
納付期限内に、余裕をもって納められるように準備をしておきましょう。

【著  者   長 岡  利 和】
 


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