家を買うことを、まるで日用品でも買うように、簡単に購入することができると思っている人は少ないでしょう。
ですが、手を出せないと警戒し続けては、買い時を逃してしまうかもしれません。
家族が、そして自分が今だ!と感じるマイホーム購入のタイミングに決断をするのがベストでしょう。
〇ライフイベントとマイホーム
マイホームが欲しい!と感じるタイミングは、家族の中でも食い違うことがあります。
男性は、結婚直後や、仕事の転勤が落ち着いたとき。
女性は、妊娠や出産が一つの節目と考えてマイホームのある生活にあこがれを抱くようです。
これは一般的なたとえとして列挙しましたが、自分のタイミングではなく、家族や周囲を取り巻く環境が原因となって、所有せざるを得ない状況になる人もいるでしょう。
両親はいつまでも健在とは限りません。
また、子どもが生まれたり、親や祖父母世代など家族が増えて、遠巻きに賃貸物件から卒業せねばならない状況になることもあるかもしれません。
ただ、このような家族のライフイベントは、先を見越して考えると想定・想像ができるものがほとんどです(急な身内の不幸などは別として)。
人生の節目には、何かとお金も必要になります。
人生設計を考えながら、同時にお金の計算も始めると、住まいにいくら投じるのかが見えてくるでしょう。
先まで家賃を払い続けるか、マイホームをどのタイミングかで購入するか。
具体的かつ現実的なイメージと予想から、堅実に考え始める正にその時がきたら、ゆくゆくは「購入して吉」でしょう。
〇世の中の動きとマイホーム購入
「不景気になった」と世間が騒いだ二十数年前から、実は世の中の動きとして「マイホーム買い時ムード」は年々高まり続けています。
不景気の指標は、購買意欲や消費指数に表れます。
不景気になった途端に、大型消費や設備投資を控えて守りに入るという傾向が、顕著に数字となって現れるのです。
しかし、購買意欲が削がれたままでは、消費は伸びず、経済は右肩下がりを続けます。
節約志向、消費低迷を脱するために、国は消費を刺激する政策をとり始めます。
住宅ローン減税やゼロ金利政策(現在はマイナス金利政策ですが)などは、物価を上げ、経済を刺激するための国が行う政策です。
同時に、建築に携わる企業のメリットも考え、エコ住宅の推進や助成金、補助金制度を併用し、マイホーム購入意欲を高めるのです。
現在は、景気が回復したというよりもむしろ、消費者が不景気の生活に慣れた感があります。
生活の豊かさや快適さが求められている今、マイホームの持ち方もいろんな形で実現することができる様になりました。
無理をし過ぎず、今の生活をさらに良くするために、家族の幸せと返済計画をバランスよく保てるマイホーム探しとタイミングを考えてみると、意外とマイホーム購入が身近に感じられるかもしれません。
【著 者 長 岡 利 和】