マイホームの頭金0はタブー?資金準備の平均額はいくらか

住宅を購入する際の費用は、買う人それぞれで違いますが、その購入額を支払う方法はおおよそ共通しています。それ「住宅ローン」です、というのはおよそ、大多数の人が当てはまる話ですね。
マイホームをひょんなきっかけで所有してしまう人もいます。
実家を継いで親から譲渡を受ける人や、二世帯住宅へのリフォームなど、単世帯のみでマイホームを持つか持たないかの意思決定をすることができない人がいるのも事実。
しかし、このような場合も、少なからず修繕やメンテナンスを行うためのまとまった費用が必要になります。その改修を住宅ローンで賄うケースも珍しくありません。

〇マイホームローンは「負債」だと意識すること
超低金利時代といわれる今のご時世、住宅ローンの支払いが割とライトに感じられるようになってきています。ローンを取り扱う金融機関やモーゲージも、独自のサービスを付加して、「今がローン契約にうってつけ」といわんばかりの商品を提供しています。
いろんな住宅ローンのプランをみて、どれもお得だ、と感じるかもしれません。しかし、ローンは負債であるということを忘れないようにしましょう。マイホームそのものは資産だという考えもありますが、返済すべき購入価格は住宅ローンを利用する時点で、例えるなら携帯電話器の割賦払いと同じような負債であるという意識を持っておきましょう。

〇マイホームローンの頭金は多いほうが良い
マイホームを購入するにあたって、住宅本体価格とは別にさまざまな費用が別途必要となります。そして、多くの人がローンの金利をいくら払うことになるかという点に目を背けがちです。金利の上乗せ分は、数十年かけて数百万円の割賦払いをするということと同じ。審査申し込み額が高くなればその分だけ、上積みする金額も増えることになります。
現金で必要な費用を別建てで準備し、さらにローン申込額を減らすための頭金が準備できるのが理想でしょう。
ローン審査の申込みをするときに、金融機関から限度額の提示があるかも知れません。これは、借り入れ可能な額であって、返済可能な額ではないという点に注意が必要です。

〇マイホームローンの頭金と平均的な準備金割合
住宅本体価格は、購入する物件が新築建売か注文住宅か、または中古かマンションなのかによって大きく変わります。頭金の平均額も同様に、購入物件のタイプによって違います。一概には言えませんが、マイホームを購入するために必要な費用の準備金として、本体額の二割程度を見込んでおくといいでしょう。
しかし、これはあくまでも本体以外にかかる諸費用のための平均割合です。印紙代や登記費用、引っ越しその他にかかる費用として、平均しておよそ購入物件価格の二割程度という意味に解しましょう。
ローン商品の中には、頭金0、諸費用も組み入れOKといったものもあります。預貯金がない人にとってはありがたいプランですが、その額を返すのはいつか、諸費用にも金利が上乗せされる、元金が大きくなる(ことで支払う金利も数十万円単位で変わる)ことに注視し、ローン会社の言いなりにならずに、自分で家計と返済プランを試算することが大切です。

【著  者   長 岡  利 和】
 


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