マイホームは支払う総額で決める!相談して検討を

 自分の手計算や見通しだけで、マイホームの購入可能価格を決めるのは危険です。住宅ローンを利用してマイホームを購入する場合、これから先の家族と自分の将来や働き方、ライフステージなど、いろんなことを想定したうえで、マイホームにかける総額が決まります。
 借金をせずに家賃を払っている「今」を基準にするのではなく、これから先に必要なお金や、働けなくなった時の備えなど、あらゆる「予測」をもとにしてマイホームにかかる総額を決めましょう。

〇生活設計とマイホームの価格

 マイホームの購入は、一生をかけて支払っていく住居費を決定することです。今から最長35年間もの間、何の不安も無く生活が過ぎていくだろうと短絡的な考えでいると、まさかの事態に備えが効かず日常生活すら困窮して立ち行かなくなります。
 とはいえ、全てのリスクに万全を期すと、ローンを組むこともできません。ひとりで悩み、決定しようとせずに、専門家の意見を取り入れながら、「予測可能なリスクを回避する」のがおすすめです。

●マイホーム総額を完済できるか不安なら

 住宅ローンの融資を受けるとき、最も悩むのが「いくら借りられるか」と「ちゃんと返済していけるかどうか」ですが、お金に関する悩みは、ファイナンシャルプランナーに相談すると良いでしょう。
 ファイナンシャルプランナーは、生活のやりくりだけでなく、保険やライフプランの相談にも乗ってくれます。子育てに必要なお金や老後の生活のこと、利用できる制度・援助など、お金と生活を幅広い視点からシミュレーションしてくれます。ローン完済までの総額で、いくらなら返済していくことができるのかも計算してくれるでしょう。

●住宅ローンの限度額に惑わされない

 住宅ローンの審査項目は、主に年収と勤続年数、就労形態、(団信加入が必須のローンであれば)健康状態です。ローン申込が可能かどうか、いくらまでなら融資するか。この二段階で融資実行が決まり、条件クリアする「貸付限度額(上限)」を各行で算出します。
 融資先は申込者の希望を聞き、審査して問題がなければ融資実行するでしょう。その後に返済ができるかどうか、金利を含めた総額や生活費の中の住居費ウエイト割合は適正か、などといった個人に即した具体的な検討はしません。
 融資実行可能額が、支払い総額ではありません。貸付額に金利が上乗せされることを別問題のように考えている人も多いですが、結局は元金の大きい借金に対して低いとはいえ金利が上乗せされれば、百万円単位で返済総額が変わります。

●マイホーム購入前に相談を

貸付上限額を支払可能額と勘違いしている人も時にいますが、あくまでもマイホーム購入総額費用を決めるのは、申込者本人だということを忘れてはいけません。
 だからこそ、理想のマイホームを無理して購入し、返済が滞るリスクをあらかじめ予見するより、購入前に「住居費に使える総額」を知っておくべきです。購入決定し、融資実行して返済に困って相談をするのではなく、人生のうちで家にかかる総額がいくらになるかを購入前にあらかじめ計算することに意義があります。


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