マイホームに必要な自己資金の目安はどのくらい?

 金利の引き下げが毎月のように繰り返されている今、住宅ローンで融資を受ける範囲も広がりを見せています。かつてはマイホーム本体のみにしか融資を受けられませんでしたが、今では必要な税金や保証料、外構工事予定分に至るまで、融資額に問題がなければ審査対象とする金融機関が増えてきました。
 しかし、ローンの返済を考えれば、借り受ける額面が少ないほうが良いことは周知の事実。そこで、マイホームづくりに必要な費用の概算額を算出する方法をご紹介します。

〇マイホームに必要な三大費用

 マイホーム購入をする際、住宅本体のみの価格で手にする事はできません。一から建築に関わっていく注文住宅か、販売パッケージ商品(建売・分譲マンション)かによって、かかる費用も異なりますが、家づくりには大きく分けて「建築工事費」「設計料」「諸費用」の三つが必要です。

〇マイホームの建築工事費

 家を建てるためには、本体工事と別途工事の費用概算をしておく必要があります。国土交通省の「住宅着工統計」によれば、東京都内の木造住宅の場合は平均工事費用単価は約19万円/㎡、鉄骨造の場合は約28.2万円/㎡かかります。そして、別途工事費は、本体価格の20%程度が目安です。

〇住宅設計費と自己資金の準備

 同統計によれば、建築工事費トータルで3000万円程度の木造住宅の場合、その10%程度の設計料が必要だとしています。ただ、設計事務所によって設定や算出方法は違うので、設計契約時に見積もりを施主に提示してそれをベースにして話し合いを詰めていくのが一般的です。
 この設計料をローンに組み込むことができるか、または自己資金で準備するかも事務所によります。設計契約時に合わせて確認しましょう。

〇諸費用と資金調達

 
 諸費用には、建築工事に関わるもののほかに、登記関係(建物表示・所有権保存、土地所有権移転)や、ローン手続きに必要な費用(契約書印紙、手数料、保証料)、引っ越し費用があります。
 マイホームの引き渡しを受けた数か月後には、不動産取得税と固定資産税の支払い通知が届きますし、建て替えによる住宅取得なら、仮住まいに必要な費用や前住家屋の滅失登記費用も必要です。
 新たに取得するマイホーム関連費用は、住宅ローンに組み込める項目も増えてきましたが、納税通知が届く税の支払いや引っ越し費用は自己資金で捻出する事になります。

 ローン商品にいろんな特典や特約があるように、資金調達の方法によって自己資金割合も増減します。非常に大雑把ではありますが、家づくりの総額を求めるなら本体工事の1.4倍程度を目安にしておきましょう。 


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