マイホームを建てるには、土地が必要です（土地を賃借するという場合もありますが）。まずは自分が住みたいと感じるところの周辺で土地を購入し、そのあとにその敷地で建築が可能な住宅を検討する、という人は多いでしょう。
このように、土地と建物をそれぞれ別に探して購入した場合には、戸建てや分譲マンションで利用する通常の住宅ローンとは別の形態をとらざるを得ません。
〇住宅のためのつなぎ融資とは？
「この場所にマイホームを建築しよう」と思える理想の土地が見つかったら、土地の売買契約を締結します。この場合、急いでマイホームのプランを検討したり、住宅プランが決定して着工したとしても、建物の完成（引き渡し）を待たずに、土地だけの費用払いをする時、つなぎ融資の申し込みが必要になります。
●つなぎ融資を受けるのはどんな時か
住宅ローン融資が実行されるまでの間、一時的に住宅ローンとは別のローンを借りる事をつなぎ融資といいます。
購入した土地代の捻出には、土地購入に必要だった費用（工事着手金や建物中間金）も含んだ金額をローンで用立てることになるでしょう。また、住宅買い替えの場合、売却予定の家が新たに購入したマイホームの支払い資金を必要としながら、住んでいたかつての住宅が思うように売却できない時も、つなぎ融資を受ける事になるでしょう。
〇つなぎ融資を受けるときのポイント
土地の購入費清算日と住宅の引き渡し予定日が、大きくかけ離れていないなら、一度建設会社に相談し、土地代金の残金決算を伸ばしてもらうように依頼してみましょう。決算を待ってもらえれば、住宅ローン以外にローンを組んで清算する手間が省けます。
つなぎ融資が不要になった、このようなケースを「代理受領」と言います。工事会社が直接に、金融機関から融資を受けるといった契約も不可能ではありません。
●つなぎ融資と住宅ローンは別もの
土地代の清算と建物の引き渡しタイミングが一緒であれば、つなぎ融資は問題にならないはず。しかし、現実的に考えると、戸建てをこれから新築する人で、新興住宅地や分譲地の土地所有ではない場合は、つなぎ融資を受けるという人も多くなるでしょう。
つなぎ融資で土地代を清算する場合は、後の住宅ローン融資額に土地代を含めていることが大半なので、住宅ローン融資の実行と同時につなぎ融資も終了します。
住宅ローンと比べて、つなぎ融資の方は金利が高くなりがちですが、短期間で回収が見込めるので抵当権の設定はしません。
つなぎ融資が必要かどうかは、スケジュール次第。マイホーム建築中の雨や自然災害にもよっても予定は狂う可能性がありますが、住宅ローンの申し込み時点で、必要な資金とつなぎ融資についてしっかりと相談しておきましょう。
