住宅ローン返済中に突然辞令で単身赴任に!こんなときどうする

 就職先や業界、職種によって、今働いている場所から異動になる可能性がない人もいますし、元より転勤族だ!という人もいますね。どんな働き方をしているにせよ、今の仕事、今の状態がずっと変わらずに住宅ローン完済を迎えられれば、それが一つの理想達成のようにも思えます。
 しかし、何があるかが分からないのが人生です。転勤の可能性はないと宣言されていたとしても、不意に県外へ赴任が決まったり、企業事情や社会情勢によっては、突然の辞令となることもあるでしょう。

〇住宅ローンと単身赴任 二重生活の注意ポイント

 転職で今の住まいから遠い会社に就職したり、突然に予期せぬ事例で転勤や出向を余儀なくされたり、その事情は様々ですが、まず単身赴任が決まったら、決定すべきは「単身赴任」なのか「家族で引っ越し」なのか。この選択をする際は、家賃やローン支払いを含めて、慎重に行わねばなりません。こんなはずじゃなかった…と後悔しないためにも、きちんと下調べと準備をして決断しましょう。

●住宅事情と生活のスタート

 単身赴任にせよ、家族みんなで引っ越しするにせよ、いろんな手続きや準備が必要です。引っ越し先を決めて荷物を運ぶ以外にも、やるべきことは目白押しです。住民票や住所の変更届出など、細かな手続きも多く、わずらわしさすら感じるかもしれません。しかし、その手続きや変更が必要かどうかも含めて、ひとつひとつこなしていきましょう。後でやろうと思っていると、仕事や日常生活に追われて手がつかなくなる可能性もあります。

 二重生活が厳しい一家なら、家族全員で引っ越しをするのも一つの選択です。いつか我が家に戻るつもりで、一定期間家を空ける生活も現実的にあり得る話。ただ、もしマイホームを購入してローン返済中、加えて住宅ローン減税の扱い期中の場合は減税対象から外れるリスクを知っておかねばならないでしょう。

●住宅ローンの減税を受けているなら

 単身赴任での生活が決まったら、自身の住所変更をするようにと会社から言われたり、当然のように変更をするものだと思っている人もいます。ただ、生活する場所が変わった=住所変更が必須、ではありません。
 もし住宅を購入して、ローンを組んでいる場合、かつ減税対象期間中は、いずれ戻ってくる我が家の支払いがあっても、全員で一緒に生活するのが良し!と思うのはマイナスポイント。

 「住宅ローン減税の申請資格者は、引っ越しすると減税が受けられない」という話をする方がいらっしゃいますが、あくまでもこれは、家族全員がローン返済中の住居を空にして新天地に引っ越した場合です。所有者がいずれ戻るつもりで単身赴任をする人は、一人住所が変わっても、引き続き家族がマイホームで生活していれば問題はないでしょう。

 ローン名義人(所有者)を含め、家族全員がその住宅に住んでいない場合に、住宅ローン減税を受けられない可能性が高くなります。ですが、やむを得ず所有者が仮に住所変更を行ったとしても、残された家族が従前通りにマイホームへ住まう場合は、減税対象から外れることはなさそうです。

 住宅ローン減税期間中、所有者が住所変更をせねばならないような事態になったときは、家族全員での引っ越しは控えたほうがよさそうです。ただ、法令に沿っているか、減税を引き続き受けられるかどうかきちんと専門家に相談して、また家族の生活を考えて決断しましょう。


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