東京の通勤ラッシュが過酷だということは、全国的にもよく知られていますが、どんなイメージをお持ちでしょうか。
きっと吊革にもたれて車両のドアに張りつき、男性は諸手を上げて、密着する人同士が苦しそうに箱詰めにされるといったところでしょう。確かに、数分間隔で行き来しているにも関わらず、中央線のどの車両を見ても新宿駅に到着する頃にはすし詰めの状態。しかし、そんな通勤ラッシュを座って過ごす方法があるのです。地方出身者の方、要チェックです。
〇座って快適通勤 ライナーに乗ろう
JR中央線は、東京をめぐる電車の中でも最長の移動手段なので、その利用客も多いのは必然。始発駅から乗車すれば、座れないこともありません。しかし、朝夕の通勤と帰宅ラッシュで二度の混雑を毎日繰り返すだけで、疲労は溜まってしまいます。
すこしでも快適な時間があれば…と願う通勤客の気持ちを表すかのように、中央ライナーの乗車券は売り切れ(完売)の頻度が非常に高いです。
●中央ライナーに乗車するには
まずは事前予約が必要です。全席指定のため、予約が満席になると販売は終了します。ライナー乗車料金は普通車で510円、グリーン車が720円です。混雑を避けるためか、車両内乗車券の販売はしていませんので、予約・券なしで乗るとライナーでも立っていなければいけない点に注意が必要。途中停車駅も少なく、始発でなくても座れるところが大きなメリットでしょう。
●行きより帰りの予約に人気が高い
朝の通勤ラッシュはともかく、一日仕事をして帰宅する時間帯に満員電車に乗るのは辛い、と感じる人のほうが圧倒的に多いでしょう。たかが数十分程度の乗車かもしれませんが、ゆっくりと座って厚めのシートにもたれて帰る感覚は、一度味わうとその良さを痛感するでしょう。特に、20時台のライナーは満席率も高いようです。
〇ライナーは発券機よりスマホがおすすめ
ライナー券を駅で購入しようとすると、改札内にしか発券機がありませんし、発車30分前でなければ買えないという時間縛りがあります。そこで、今や老いも若きも当たり前のように持っているスマートフォンを使って、ライナー券予約サービスを利用しましょう。
発車時間の縛りはありませんし、予約時には通路または窓側の席を選ぶこともできます。ただ、スマホで予約する際は、事前のサービス登録とクレジットカード(JR東日本)が必要です。
慣れない東京生活をスタートさせる方にとって、ライナー通勤はぜひ押さえておきたいですね。ただ、通勤利用客の利便性を高めるライナーは、朝夕の平日しか運行していません。休日は通勤の混雑を忘れて、ゆったりと移動しながら中央線沿いの隠れスポットやサブカルチャーを楽しむのもいいでしょう。