人生一度は自分の家を持ちたいと考える人も多いでしょう。特に、結婚して家族が増えた時や、友人知人が住宅を購入した時など、憧れを現実のものにするかを考えるタイミングは、人生のライフステージごとにやってきます。
○マイホーム購入のメリット
単純な憧れもマイホーム購入の大きなきっかけではありますが、実際には「賃貸物件を借り続ける」若しくは「マイホームを建ててローン返済していく」のいずれかを選択する時こそが、最も現実的にマイホームを考えているタイミングでしょう。
●メリットその1 広さ問題・気遣いの軽減
マイホームと一言でいっても、その住まい方は様々です。単家族で住まう場合の家の大きさと、大家族で住まう時の必要な部屋数や敷地面積は、明らかに異なります。賃貸物件である程度の広さの間取りの物件を探そうと思うと、マイホームの返済金額をゆうに超えてしまうような賃借料が必要になることも珍しくありません。そして、いつまで住み続けても、限りなく家賃は発生します。自分の所有になることはありません。人が入退去を繰り返す頻度が圧倒的に高いのは言うまでもなく賃貸物件です。なにより、賃貸アパートやマンションの物件は、隣近所が壁で覆われており、集合住宅故の気遣いが必要です。また(特に一戸建て賃貸の場合)、引っ越しの際の原状回復義務が厳しく、大家の都合でいつ退去を迫られるかわからないという不安もあります。(実際に退去を大家側から行う時は6ヶ月以上前に通知することとなっています)。
●メリットその2 間取りや家かたち、設備を選べる
自分や家族が快適に生活を送るための間取りや、住宅設備を自分たちで決定するということは、賃貸物件ではまずありません。数ある物件の中から理想に近いものを選ぶことはできますが、自分の理想を形にできるのは持家だからこそ。外溝や庭の手入れなど、大変だと感じることがあるかもしれませんが、これこそがマイホームならでは。中古マンションを購入し、リノベーションをする動きも流行しています。マイホームは一戸建て、そしてマンションという選択もあります。住まい方に合わせて、また自分や家族に合った空間を自分たちでかたちにすることができるのは、マイホームの最大メリットです。
●メリットその3 返済が終われば自分のものになる
あくまでも住宅ローンの完済が最終目標ですが、返済が終わってしまえば、その後住宅に掛かる支払いは無くなります。固定資産税など、一部税金は賃貸住宅にないものですが、家賃で同様の額を毎月支払うのならば、購入してしまったほうが自分の資産を増やすことにも繋がります。
○まとめ
賃貸物件は、その住まう状況を現存している物件の中から選ぶことが前提です。理想の物件がなければ妥協するしかなくなりますが、マイホームは自分または家族で建てられる条件さえクリアすれば、妥協する必要はありません。もちろん家賃を支払う賃貸にはあり得ない「不動産取得税」「固定資産税」などまとまった税費用が必要になることもありますが、自分たちの好きなように住めるというのは、実はとても贅沢なことです。高めの家賃を支払い続けているなら、是非購入という事も視野に入れて住まいの形を考えてみましょう。
【著 者 長 岡 利 和 】