土地や建物を購入すると、購入時とその後所有している期間は様々な税金がかかります。また、マイホームを売却した場合には、譲渡所得税も発生します。マイホームを買いたいと考えているなら、購入することでどんな税金がどのくらい掛かるかが気になるところですが、税金の計算や科目を見てもピンとこない、なじみのない言葉が多く理解が難しいものです。そこで、不動産にかかる税金の算出の際に出てくる語句を紹介、解説します。
○土地建物の売買時 課税要件
不動産の売買契約を取り交わして、一定の取引が行われる時、法律が定めるところの要件を備えた場合にはその当事者に納税義務が発生します。このような要件のことを総称して課税要件といいます。
○課税要件の用語
税金についての話は難しく、意味がよくわからないという先入観を持っている人は少なくありません。税金の話になった途端に「難しいから」と話を避けず、まずその中身をかみ砕いて理解しましょう。納税義務者となるマイホーム購入者は、いろんな場面でこの税金と向き合わねばなりません。
▼納税義務者・・・法律上、税金を納めねばならない人のこと。個人や法人があります。
▼課税主体・・・誰が税金を掛けて徴収するかということです。国に納めるのは国税、都道府県や市町村、特別区に収めるのは地方税です。
▼課税客体・・・税金のかかる対象となる行為(契約など)、物件(土地や建物)、事業などを指します
▼課税標準・・・課税客体を具体的な数字(数量や金額)であらわしたもの。これに税率を掛けて納税額が決まります。
▼税率・・・課税標準額に対して掛ける割合のこと。一定の金額と一定の率に依ります。減税や特例が最近では多く施行されていますので、その物件の形態や期間によって税率も変わる場合があります。
▼税額控除・・・通常は、課税標準×税率で計算した納税額から、一定の金額を引くことができます。この引くことができる税額をさします。引き去ったあとに残った額を、納付税額とします。
▼納付期日・納付方法・・・税金を納めなければならない期日。また税金を納める方法のこと(現金納付や印紙納付があります)。
▼非課税・・・税金を支払わなくていい、課税されないこと。
▼免税点・・・法律で決められた金額や数量の場合に、税金がかからない基準の意味です。
①課税標準の特例
課税標準額から控除額を引いたり、一定割合をかけたりして、課税標準額を引き下げます。
②軽減税
課税標準にかける税率を低くすること。条件に当てはまれば、軽減税率を掛けて税額を抑えます。
③税額控除
法律や定めに沿って通常通り計算を行い、計算で出た税額から一定額を差し引くことで税額を安くします。
○まとめ
なんとなく理解しているようでも、ふと考えると分かりにくいのがこれらの用語です。毎年不動産に対する軽減措置が実施されているので、申請を取りこぼさないようにうまく利用して節税しましょう。