不動産業界の悪徳業者に注意 慎重になりたい場面は

住宅の購入を考える場合、新築か中古住宅かによって、物件をどう選ぶか・時間がどのくらいかかるか(掛けられるか)が全く異なります。

特に慎重すぎる程の注意力と決断力、合いまみえる双方の視点が必要になるのが中古住宅を探している人でしょう。
中古住宅の中から理想に近い物件を探したいと思っている人は、その時々で様々な誘惑や思い切りたい衝動をコントロールしなければなりません。

○物件は水もの 不動産と出会うタイミング
土地建物などの不動産は、別段所有しなくても生活に直結した困りごとではありません。賃貸物件で一生を過ごす人ももちろんいます。
生活の拠点として、よりよい生活を求めてどんな家に住みたいかを考えながら、マイホームを探していると、理想はどんどん膨らむでしょう。
しかし、新築住宅の場合は完成型を見ることができないまま契約をします。この点に不安を感じて中古住宅を選ぶ人も少なくありません。中古住宅は実在している家を確認しながら、実際の生活を思い描くことができる点で現実的な印象を受けます。
ただし、中古住宅は実物売買までの時間が新築契約と比べて短くなります。何度も検討を重ねていると、別の購入希望者の手に渡ってしまう事も考えられます。これが悪徳不動産業者にとっての強みであり、購入者の弱みでもあります。良い不動産との出会いは、良い担当者との出会いと言ってもいいでしょう。

●悪徳営業マンの特徴
まず不安をあおる話し方をする営業マンは要注意。「今日決めないと次の見学予約者はかなり前向きに検討していから先を越されてしまうかも」と、契約を急ぐ口ぶりが気になる場合は、一旦家に持ち帰ってじっくりクールダウンしたほうが良いかもしれません。
実際に販売することができる物件と、良質物件でも販売できない物件がある可能性があります。俗に言う「おとり広告」です。傍目に条件の整った良質物件の見学を申し出たら「契約済み」だったというパターンを装い、他の物件を紹介する方向に話を運ぶ手法もあります。
いくつか物件を紹介してもらった後、何度もしつこく電話をかけてくる営業担当もいます。実際に購入希望者の状況や意思を確認するために、電話をかけるということはありますが、その頻度がほぼ毎日となると、物件云々という話ではなく「あの不動産会社には関わりたくない」という気持ちにすらなるでしょう。
そして、安易に「返済が楽なローンプラン」を紹介して購入をあおる営業担当者も注意が必要。
住宅ローンの返済イメージは変動金利や固定金利、ボーナス払いの有無や申請する金融機関の商品で大きく異なります。
最も低い金利が35年続くような夢物語を現実的に語り、「今の家賃(支払い)よりずっと安く購入できます」と断言する不動産営業マンは、用心しましょう。
不動産購入は、誰にも何度でも訪れる機会があるわけではなく、何かしらの不安を感じながら決断をすることになります。
少しでもその不安を共感し、真摯に現実的な話をすることができる不動産営業マンと出会えることが、物件探しで成功するポイントとなるでしょう。

【著  者  長 岡  利 和】


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