新築の戸建て住宅購入を決意し、住宅の仕様や予算、土地立地などの様々な条件に想いを巡らせるでしょうが、一点気を付けておかねばならないことがあります。
それは、一言で新築住宅建設といっても、購入申し込みを行うハウスメーカーや取扱建設業者、分譲地などによって取得する住宅が異なるという事。
分かりやすく言えば、新築住宅購入方法は一つではないという事です。
○注文住宅と建売住宅の違い
新築住宅を購入・取得するには、注文住宅の建設と建売住宅の購入という二種類があります。
●注文住宅の建設は
すでに土地を取得している場合、また理想に近い戸建てを形にするならば、注文住宅を依頼し、建築請負契約を結ぶ方法をとることになります。デザインや間取り、設備を思い通りに設計することができますし、建築途中の現場を確認する事も可能です。
●建売住宅の戸建てを購入
土地を所有しておらず、土地建物をセットで購入しようとする場合、また分譲住宅地の中で土地を探している場合は、その分譲地と契約しているハウスメーカーのプランから希望の戸建てを選択し、購入の契約をおこないます。
打ち合わせに時間を掛けることが難しい世帯や、完成した住宅現物を見て購入を決めたい人にとっては、建売住宅のほうが好まれる傾向があります。
○戸建ての購入で失敗しないためのポイント
注文または建売の戸建て住宅購入に、それぞれメリットとデメリットがあります。
早く新しい家に住みたいのに、建築日数が計画よりもずっと長引いてしまい、引っ越しのだんどりが取れなかった。
工事中に仕様の確認箇所が抜けていて、実際に完成した戸建てと見積もりの内容が食い違っていた。
予算を元にして見積もりをしたはずなのに、結果として予算オーバーしてしまった。
このような失敗を防ぐためには、それぞれ購入者世帯側の事情と、戸建てに何を求めるかで注文住宅にするか、または建売住宅を購入するかという取得方法を誤らないことが大切です。
●注文住宅で失敗しないために
当初、世帯で準備できる予算をしっかりと意識してプランを練りましょう。ひとつ計画や設備に変更があれば、その都度見積もりを確認するつもりで、予算オーバーの失敗を未然に防ぐようにします。予定工期が数ヶ月単位で遅れても問題なければ、注文住宅で納得のいく家づくりに取り組みましょう。
●建売戸建てで失敗しないために
手続きや購入方法は注文住宅よりもずっと手軽に進められます。しかし、住まい始めてから家の不具合に気付いた時、補償はどうなっているかなど、生活が始まってからのケアについて契約を慎重に行わねば、販売元とトラブルになりかねません。
購入前に戸建ての内外装と設備のチェックを念入りに行う事で、失敗を防ぐように心がけましょう。
○まとめ
戸建て住宅は数千万円単位の予算を必要とする、人生最大の買い物と言えます。購入を失敗した…とあとで後悔しないためにも、ポイントを押さえて慎重に確認を行い、気持ち良く快適に過ごせるマイホームを手に入れましょう。
【著 者 長 岡 利 和】