マイホーム?それとも賃貸?将来の住まいを考える

生活を営む上で、住まいは大きな役割を果たします。家族と生活をする基盤となる住宅は、その家族にとって集う唯一の場所。住まいの形をマイホーム購入とするか、賃貸にするかでは、その後の生活設計に大きくかかわってくるポイントです。
賃貸住宅で家賃生活を行うか、はたまたマイホームを購入してその家を終の棲家とするか。世帯によって条件は様々ですが、きちんと家族や夫婦で話し合い、将来の設計を見極めましょう。

○賃貸物件での生活を選ぶなら
漠然と、マイホーム購入をしないほうがいいという人は少なからずいるでしょう。先行きの見えない将来に、一生を費やしてローンを払い続けるという不安を感じて購入を断念する人もいるかも知れません。
生涯賃貸住宅で生活をして、家賃を支払ったほうがいいという選択をする人の場合、優先度を、「働き方」と「生活スタイル」の両方から考えてみましょう。

●転勤が多い仕事をしている人は賃貸派?
今の仕事を続けていると、将来転勤の可能性がある、という人は、マイホーム購入に積極的になりづらいでしょう。仮にマイホーム購入を決断した後に転勤や単身赴任となった場合に、せっかく手に入れた住宅を手放すか、またはマイホームを維持するために家族と別々の二重生活を行うことになります。
ただ、転勤期間が長くないことが想定されるなら、老後の安定した拠点を構えるという意味でも、一時の二重生活もアリかもしれません。戻る場所がある…というのは、仕事のやりがいにもつながりますし、生活のハリも生まれます。

●いろんな場所に引っ越しをしたい人は賃貸派?
マイホームを購入したら、思いつきや環境を買える為の引っ越しは難しくなります。一か所にとどまらず、いろんな住まいや間取りの中で新たな気分で生活をしてみたいという欲求がある人は、賃貸物件での生活をつづけるのもよいでしょう。
単身生活であれば、引っ越しも一人の問題ですが、子どもがいる世帯では、就学エリアを安易に変えられない・引っ越し先での学校環境に配慮する必要がある、ということも考慮することになります。

○マイホームでの生活と営むなら
住宅購入で真っ先に問題となるのは、どのように資金計画を立てるかでしょう。また、家族構成や年齢によって住まう家の必要部屋数も変わります。資金と住まいをどのようにプランニングして長く住まうか。これがマイホーム生活のポイントです。

●実家を継ぐ可能性とマイホーム購入
夫婦どちらか(または両方)の実家が持ち家だった場合、さらにその家を継ぐ可能性がある場合には、相続の問題も含めて住宅購入の意思をきちんと親に伝えておくほうが賢明です。
自分の家を所有するということは、何も新築物件や中古物件を購入するというだけではなく、二世帯同居や相続財産の実家に移り住むことも含まれます。
家族がそれぞれに満足のいく住まいの形にするために、増改築やリフォームを行う場合、その費用をどうするか。また生活拠点が定まることでその後の生活がどう変わるかを十分に考慮する必要があります。
賃貸・マイホーム購入のそれぞれに、のちの生活を考えるポイントがあります。資金計画や家族の住まい方をトータルで考えて、しっかりと将来のプランニングを行うことが重要です。

【著  者   長 岡  利 和】


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