家づくりには、家族の夢と理想をたくさん詰め込みたいですね。ただ、実際に住まい始めてからの満足度は、想像してプランニングするときと、生活が始まってからでは格差が生じることもあります。
多くのテイストを詰め込むと、家全体の調和が保たれず、ちぐはぐで統一性がなくなってしまうので、一つのテーマを決めてそれに沿ったデザインや色調を決めていくのがベストです。
友達や同僚に自慢したくなるような、おしゃれなマイホーム設計を上手にプランニングしてみましょう。
○飽きの来ない色合いでおしゃれ感を出す
マイホーム全体の印象は、その外観と内装の色味である程度固まります。家族が安らぐマイホーム空間を考えるとき、落ち着きを感じさせる色合いを中心に、刺し色でアクセントをつけるほうがうまくまとまります。
ダークな色合いはモダンなイメージを抱かせておしゃれな気がしますが、そこに集う家族の安らぎを求める子育て世代のマイホームには不向きです。単身世帯でマンションリフォームを行うような場合には、自分の好みのテイストを家に多く持ち込むのもよいでしょう。
●ナチュラルな木目を中心にした無添加住宅
天然木を床や建具に使用した木調のマイホームは、木のぬくもりと香りにヒーリング効果もあり、ナチュラルな雰囲気はおしゃれなイメージを抱くでしょう。敢えて色を入れずに、全体をウッドテイストでまとめて、壁には漆喰などを用いると、さらに全体の調和が取れやすくなります。
木を基調とした室内に仕上げると、汚れが目立ちにくいという利点があります。床材にパイン材などを使うと傷がつきやすいので、内装箇所に応じて、硬さのある木材を使い分けるとうまくいきます。
天然素材を使用した内装で、汚れが目立ってきたときは、薄く削るだけで見違えるようにきれいに生まれ変わるので、長く愛用できるというのも大きなメリットです。
●白を基調にしたすっきりおしゃれなマイホーム
壁全体を白で統一すると、まるでモデルルームのようなすっきりとした非日常感を得られるマイホームに仕上がります。デスクやソファで濃い目の色を刺し色で使うと、部屋そのものにインパクトを与え、さらにスタイリッシュになります。
調度品のカラーを変えるだけで、印象もガラッと変えることができるので、簡単にイメージを変更することが可能です。
○自慢したくなるポイントがあるマイホームに
マイホームのプランを考えるときには、内外装のイメージを中心に設計していくでしょうが、その家の使いやすさと快適性を求め、かつおしゃれで機能的な家づくりとしてお勧めしたいのが中庭です。
●外の空気を気兼ねなく取り入れられるマイホーム
近隣の建築状況によっては、年中部屋のカーテンや窓をしめきっておかねばならないケースもあります。そんな時におすすめなのが中庭です。自然光をどの部屋にも取り入れることができて、風通しも良くなります。何より、近所の目を気にすることなく自然を感じられるのがメリットとして大きいでしょう。
外庭で近所の目を気にしながらの生活ではなく、中庭で遊び、室内から外にいる家族の様子を確認できるという安全性も高まります。また、ウッドデッキを出して室内の床高さとフラットにしておけば、外とはいえ居住空間と同様に有効利用することができるでしょう。
ちょっとした工夫やテクニックで、狭い空間を広く見せたり、統一感のあるマイホームを形作ることができます。これから住宅購入を考えている人は、そのデザインと機能性の双方を考えて、長く快適に住める家づくりを目指しましょう。
【著 者 長 岡 利 和】