理想のマイホームは、格好良いだけではいけません。もちろん自慢したくなるような素敵なマイホームを建てたいと、一度は考えるでしょうが、住まう人のライフスタイルやサイクルを考えて、快適な家づくりをしましょう。
過ごしやすさを自慢したくなるマイホームに、すっきりとした印象が加われば、広い家というイメージも加わります。
限られたスペースを、無駄なく有効に使いながら、住んでいる人が落ち着きを感じられるマイホームを考えましょう。
○マイホームの一押しポイントを一つ作る
知り合いや同僚の間でマイホーム所有者が多い場合、やはり「○○がいいわ」「この○○がうらやましい!」と感じてもらうほうが、住む楽しみをかんじるでしょう。
住宅の間取りについて考えると、家族の人数と部屋数で単純にはじき出し、そのあとで台所やバス・トイレなどの水回りを配置するという人も少なくありません。
せっかくなら、住んでいて機能性の高さを感じつつ、すっきりとした落ち着きを思わせるマイホームが理想的でしょうし、その理想を形にするのがマイホームづくりと言えます。
○収納の多さが自慢のマイホーム
家族が一つ家の下で暮らしていると、ものがどんどんと増えてきてしまいます。居室空間に不要なものが散乱しないように、使いやすい収納をプランニングして、あらゆるものを出しっぱなしにしないように適所配置すれば、生活感を抱かせない効果もあります。
ただ、作り付け家具を増やすと、居室空間が狭くなってしまうので、階段下等のデッドスペースを活用します。またリビングに壁収納を備えると、必要な時に必要なものが取りやすく、また一面の壁に棚を設置するだけで、見せる収納を実現することもできます。
○間取り変更可能なプランが自慢のマイホーム
将来的に親と同居する・子どもが成長して独立するタイミングなどをトータルで考えて、常時家に住む人の暮らし方を基に考えると、到底部屋の数が足りないと思う人もいるでしょう。そこで、住まいながら間取り変更が容易な設備を導入してみるというのも良いでしょう。
パーテーションや移動式大型家具で子どもルームの仕切りをしたり、寝るためのスペースを作るためにロフトや屋根裏部屋を設計して無駄のないスペース効率を考えると、広さの確保とわくわく感を同時に体感することができます。いずれ住まう家族が減り、夫婦二人だけの生活になった時には、屋根裏も収納として有効に使うことができるというのもメリットでしょう。
マイホームを新築するときに求めていたことは、住まい始めて時間の経過とともに変わっていきます。ライフサイクルに合わせて、無駄や無理をすることなく快適な生活を送るためには、あらかじめ変化を想像して、どのように対処するかを考えておくことが大切です。
【著 者 長 岡 利 和】