新築で住宅を購入すると、その評価額を算定するために、市町村担当者が家を訪れて図面や設備、外観などの調査を行います。この調査で算定された固定辛酸税評価額を基にして、料率を乗じて、毎年の固定資産税納付額が決定します。
この評価額は、固定資産税の額が決まるだけではなく、実際に資産としてどの程度の実勢価値があるかという基本となるものです。自分の資産がどの程度あるのか、預貯金以外の換価物として特に住宅や土地の売却を検討している人にとっては、この評価額が大きな要となります。
〇木造住宅の固定資産税評価額算定ポイント
主に、住宅などの建物不動産は、その設計や施工方法、基礎躯体の仕様、建築許可申請に必要となる製図のとおりに施工されているか、などが大きなチェックポイントとなります。
●実際の住宅固定資産税評価構成
日本の住宅建造物で圧倒的に多いのが木造住宅ですね。その木造一戸建て住宅の固定資産税評価基準ポイントとなるものを紹介します。
評点は、「屋根・基礎・柱・外壁・内壁・床・天井・建具・設備・階段等その他・仮設工事」の11項目で、各仕様や採用技法などの条件に沿って数値化して、合算したものがその住宅の資産価値となります。
●長持ちする優良なものほど固定資産税評価を上げる
良質な材料を使用して、安全性が高く長持ちするものを住宅設備として採用すれば、その分資産価値は増加すると考えてよいでしょう。屋根は陸屋根よりも、勾配があって、雨や蓄積物がたまりにくいもののほうが、住宅自体を長持ちさせることにつながります。
また、住宅基礎部分の鉄筋コンクリート基礎でも、地上高60センチ(もっとも高い)のほうが、地上高30センチの住宅よりも加点が高くなります。
●内壁や住宅の設備も固定資産税評価額の評点に
新築で住宅を購入する場合、プランニングの時点で生活のお役立ち設備を考えるのが一般的です。単純に自分たちが住まう生活を想像する中で、必要なものや建材をチョイスしているでしょうが、その一つ一つが固定資産税の評価につながるということは知っておくといいでしょう。
壁材や床材をコントロールして、見た目は優秀ながら非常に安価に仕上げている住宅などもありますが、実際に家の評点は使用した建材や建具によって決まります。
●石材系建材は固定資産税評価額もアップする?
評点の各項目と、使用する建材や具材の種類を見てみると、その取り扱う幅の広がリを感じますね。そのなかでも、床、内壁、または外壁・枠組み壁に注目すると、石材仕上げのものは評価額が上がる傾向にあります。
さまざまな建材で評点ポイント得るためには、やはりメンテナンスと強度に長けた材料をえらぶことが何より重要です。物件購入価格はシーズンや物件の、とある条件によって変化することはありますが、その購入価格とできるだけ近い仕様(評価ポイント)になるようにプランニングするのがベストです。
【著 者 長 岡 利 和】