増税後の住宅に払う税金はいくら?新税率適用のタイミング 

不動産を買おうとするときは、「いくらかでもお得に安く購入したい」と思いますね。実際に対価分の価値を購入物そのものに追加できればいいのですが、そうはいかないのが税金です。 
消費税がアップする法案施行までのカウントダウンは始まっています。これまでにも税金アップを決定するまでに何度も議論や延期が繰り返されてきました。住宅は2%の増税でも、ローンの支払いに換算すると数か月分もの返済額になります。設計や設備はなんら変わりませんが、税金が増えるだけでローンの借入額も大きくなるんです。 
今回は税金についてお話します。 

〇消費税がかかるものとかからないもの 
消費税はあらゆるものやサービスにかかる税金だと思われていますが、このほか表面的に見えづらい税金や課税されないものもあるということをご存知ですか? 

●見えにくい税金と納付 
権利関係を保存・申請するために必要となる場合が多い収入印紙。これは、公的に何か権利関係を証明したり、特定の公的機関に申請を行う手数料として納付する税金です。ここには消費税課税はありません。なぜなら二重課税になってしまうからです。 
また、不動産の中でも土地は消費税課税の対象となりません。商品を買って価値が減少するようなものの消費ではなく、またその時々でいくらになるか金額も変わります。物の消費や価値を定めて図る対象物ではないということですね。土地取引は、その物件ごとに反復します。一筆の土地取引のたびに何度も消費税を課税するのは、本来の消費税の課税目的に沿わないということでしょう。 

●返還するものには消費税なし 
住宅購入の際にいろんなところで発生する手数料。サービスに対して掛かる料金のなかには、ローンの事務手数料・ローン金利保証料…など、似通った名目のものが多くありますね。 
基本的には、利用するサービスを表すものと、のちに返還するけれどいったん権利主張や保証のために預かる(預り金)ものがあり、前者には消費税がかかります。契約満了や権利金として返還されるものは、税金がかかりません。 

〇消費税の切り替わりと税金の金額差 
今工事の請負契約を締結している場合、新税率となる日の半年前を指定日とし、指定日前日までに結んだ工事請負契約なら、消費税は従前のままの税率を適用することになります。これは、仮に引き渡しが新税率施行後でもです。 
住宅関連の商品に限らず、原則は、請負代金の支払いを行うときが増税後か否かによるということ。増税前に契約をすでにしていたとして、完了後に代金を支払うとき、別段の定めをしていない場合はその時点での消費税率を適用します。 

●契約書の消費税扱いを確認 
契約書の中に、設備や建具、人件費など各項目ごとにいくらかかるのかが列挙されますが、契約書内の消費税扱いをきちんと確認しておきましょう。 
要は、内税なのか外税なのかです。契約段階で内税の表記がされていれば、増税後に引き渡されても支払い額は変わりません。契約書には、小さな文字で多くの決まりごとが書かれていますが、根気よく一つずつ謎を解明するように熟読しておきましょう。   
 


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