これからマイホームを新築する予定の人にお勧めなのは、長期優良住宅の認定を受けることができる住宅を取得することです。住宅ローン控除は、マイホームを検討している人、実際に購入した人にとって見逃せないでしょう。
せっかく減税を受けるなら、家の機能や性能にこだわった住みよい家を考えてみてはいかがでしょうか。
○長期優良住宅と固定資産税の減税優遇
固定資産税は、1月1日付けでその不動産の所有者となっている人に対して課税される税金です。不動産を所有している限り、少なからずこの固定資産税は支払うべき税金として毎年納付書が送られてきます。
この固定資産税にも減額制度がありますが、算出は納付書送付時に既に算出されていますので、評価額一覧表で確認してみましょう。
●新築物件の固定資産が半分に
家を新築した年から3年間は、固定資産税の2分の1が減額されます。中古住宅の場合は住宅そのものに掛かる固定資産税減額はありませんが、建築している土地には軽減措置があります。
●長期優良住宅とは
この名称から想像も容易でしょうが、長期優良住宅とは「長期にわたり良好な状態で使用するために、大きく分けて以下のような措置が講じられている住宅を指します。
1. 長期に使用するための構造及び設備を有していること
2. 居住環境等への配慮を行っていること
3. 一定面積以上の住戸面積を有していること
4. 維持保全の期間、方法を定めていること
(引用:https://www.hyoukakyoukai.or.jp/chouki/info.html 一般社団法人住宅性能評価・表示協会公式サイト)」
とあります。長く快適に過ごすための設計や設備を用いて、更に所轄行政庁(都道府県・市・区)に認定申請を行うことで、長期優良住宅として認められます。
●長期優良住宅なら固定資産税減額が延長
固定資産税の場合、住宅は通常は新築から3年間の減額期間に定められていますが、長期優良住宅だと、3年から5年に(二年間)減額期間が延長されます。
平成28年からは、増改築を行った場合にも認定を受けることができるようになりました。固定資産税以外の税制優遇を受ける間口が広い長期優良住宅はチェックしておいたほうがいいでしょう。
○ローン減税でも長期優良住宅は推し
住宅ローン減税は、10年という長期間にわたって軽減措置が行われるため、不動産業界でもその注目度が高いですが、住宅ローン減税でも長期優良住宅は一般住宅より優遇されています。
最大控除額を見れば一目瞭然です。10年間分の減税を通算して、一般住宅よりも100万円ほどトータルで受けられる限度額が大きくなります。
●重複申請できる?特例の選択に要注意
長期優良住宅は、住宅ローン減税の適用をするか、または認定住宅新築等特別減額控除を受けるか。このいずれかの選択をすることになります。
重複して減税を受けることができないので、諸条件を比べて詳しく内容を精査し、どちらが得かを検討しましょう。
ちなみに、認定住宅新築等特別減税の限度額は、住宅の要に供した年が平成26年以降の場合に650万円です。あくまでも限度額であること、その他の条件によってはかかりまし費用として認められないものもありますので、慎重に積算してみましょう。
【著 者 長 岡 利 和】