マイホームを頭金0で購入するのはアリかナシか

マイホームを買おうかと考えるときに「頭金ためるのも大変だし…」と思いわずらう人が多いでしょう。まるで、それが当然の流かのように、頭金は必要なものだという暗黙の了解が、住宅購入を検討する人のなかにしっかりと根付いているような堅実さをうかがいます。
しかし、時代は超低金利で下げとまる感もありません。この流れが実際にいつまで続くのかは、傾向をさぐりながら予測することしかできませんが、金利の低さが「頭金0のマイホーム購入」を後押ししているようです。

○貯蓄少なくてもマイホームは買える時代に
頭金0でマイホームを買おうとしている人の前提には、住宅ローンの審査にクリアするという条件があります。いくらほしいと願っても、貯金ナシ融資なしでは到底マイホームをかうなんて現実的ではありません。

●頭金がなくてもマイホーム購入可能 
現実に、住宅ローンの融資審査に問題がなく、返済能力があると認められればマイホームを購入することができる時代になりました。
以前は100%融資を行う金融機関がなく、必然的に1割程度の住宅購入資金が必要だったのです。しかし、時代の流れとニーズ、また金融機関の融資競争から多様なサービスが打ち出されたことで、その条件がどんどん緩和されていきました。
利用者としては非常に住宅ローン審査を身近に感じた人も要るでしょう。

●頭金0でマイホームを購入 諸所お金のにじょう
ここで、頭金が有る、または無いということがどういうことを示すのか、実際に近い数字で確認してみましょう。将来何十年も先までの資金計画見通しに具体的な数字をのせて、問題はないかを考えてみることが大切です。

●頭金0の住宅相談 
仮にマイホームにかかるお金が4000万円とし、自己資金の割合と創返済額を比べてみるようにしましょう。
自己資金が0で35年フルローン、設定する金利は2.0パーセントとしましょう(超低金利時代なので、これより低い可能性はありますが、保証料や団体信用保険等も含めて念のため)。ボーナスの心配がないように月額に上乗せして132500円を毎月支払うとすると、35年間で払う総額じゃ5565
2000円ほど。実際に1500万円は35年間の利息で消えることになります。単純計算では年間43万円近くを利息で支払っているということに。
自己資金を10%準備した場合には、借り入れ額は3600万円、毎月の返済も12万円弱と少し少なくすることができる上に、トータル返済額は5009万円ほど。400万円の自己資金を準備すれば、頭金0の計画よりも556万円ほど全体で安くマイホームを購入することができるというわけです。
もちろん、すぐに家を建てられるという手軽さが何よりうれしいフルローンですが、将来的には、月額をきっちり支払うというよりも、繰上げ返済などで前倒しの返済をしていくことで、長期利息を減らすことができます。
借り方と返済の仕方を総合的に考えて、購入時に最適な資金計画を練りましょう。

【著  者   長 岡  利 和】


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