都心近郊でお仕事をしている人や、通学をしている人。またプライベートでよく都心に出かけてショッピングや会食を楽しむ人など、東京にはいろんな目的を持って毎日を過ごしている人であふれかえっています。
これから東京に引越しをして、新生活をスタートさせる人や、引越ししてまもなく、右も左もわからずに都会の生活を楽しめていない人は、まず移動手段を知ることから始めましょう。
ここでは、都心までのアクセス主要線となるJR中央線の基本知識についてお話します。
○中央線:高尾駅から東京駅まで
平日に中央線を利用する人の多くは、通勤通学が目的となるでしょう。職場までのアクセスと住まいまでの距離や利便性で住まう物件を決めた人が多いでしょうが、通勤を少しでも楽にするためには、やはり始発駅近辺に住むことがポイントです。
途中で乗り合いをすれば、混雑した列車の中に飛び込むことになりますね。これは非常に居心地が悪いもの。混雑していても、後から来た人に押されるほうが、多少気分が楽に感じませんか?
●生活と通勤利便性で中央線を考える
通勤利用として中央線を考えるなら、JR高尾駅から東京駅までの間で生活拠点を探すのがベスト。通勤特快の東京行き電車を狙って乗車すれば、停車駅を少なくすることができます。ただ、特快は通勤客がこぞって乗車を狙いますので、やはり競争率は高くなります。
生活拠点としては高尾近辺の落ち着いた雰囲気がいいと感じますが、それでも都心までは距離があります。
より都心に近くて、生活にも便利な印象があるのは武蔵小金井です。この駅には車庫があるため始発電車が多いのが特徴。通勤時間帯には、数十分前に乗車列ができるほどの人気ぶりです。都心だけではなく、西船橋・千葉行きや、八王子や青梅方面への早朝列車があるのがありがたい主要駅です。ただし、都心方面通勤特快は停まりませんのでご注意を。
○中央線の問題 他の路線連絡と遅延
中央線は、他の路線との連絡が多く、それぞれの沿線を乗りついで利用する人が多くなりますが、主要JR線であるが故の問題もあります。それが「中央線の遅延」です。
都心に向かって走る早朝列車の遅延は困りますね。近年は「開かない踏み切り問題」などもニュースでクローズアップされていましたが、他の沿線で起こったトラブルによって、運行時間がずれ込むということが頻繁にあります。
地方に住む人にとっては、電車は時間に正確な運行をする乗り物だというイメージがあるでしょうが、東京の乗り物は電車ですら遅延は珍しくありません。場合によっては、一本後のダイヤが先にホームにつくということもありえます。
毎日すごす時間がせわしないイメージのある東京ライフ。生活サイクルに合わせて、利用する移動手段(中央線と連絡路線など)と住まいの環境を選ぶと、雑多な東京を楽しむことができるかもしれませんね。
【著 者 長 岡 利 和】