マイホームを購入しよう!という考えにいたるまでには、いろんな考えや思いが入り混じり、なかなか決意できない時間をすごすでしょう。
家を買う、と心を決められれば、後は計画を立てて実行あるのみです。ただ、この計画をどのように立てればいいのかが判らないために、なかなか話が前に進まないというパターンもあります。
そこで、マイホームを現実に購入するまでに、まずすることをあげていきます。決まらなければ前に進まないポイントが多くなりますので、はじめに決定ポイントをしっかり押さえておきましょう。
○はじめにするべき「家族会議」
一緒に一つ屋根の下でくらす家族だからこそ、一番はじめにするべき必要なことは、マイホーム購入に対しての意思疎通です。
話し合いそのものは、その家に住まう夫婦が中心となってすすめていくことになるでしょう。しかし、マイホームを買うということになれば、夫婦と子どもだけではなく、親との関係も考慮しなければなりません。
いずれは同居を考えてマイホームを建てるのか。それとも、別居の関係を維持する必要な要素(両家の持ち家有無)があるのか。夫婦それぞれに持ち家があれば、いずれはその実家をどうするかという人生設計にもかかわります。
本当にマイホームが必要か、欲しいとしたらいつまでに購入するのがベストなのか、という時間軸と意思をきちんと固めておきましょう。
○はじめにマイホームの必要優先度を確定すること
建築に取り掛かってしまえば、簡単にプランや間取りの変更はできません。マイホームが欲しい、購入すればおよそ満足できるだろう…という漠然とした欲求だけで契約をしても、その家は購入家族にとって大切な実家であり、終の棲家となるべき場所だということを忘れてはいけません。
●理想でなく必要な要素を考える
中には、おおきなこだわりも無く、執着も無いという人もいるかもしれません。ならば、購入にあたって、はじめにこれだけは死守したいという必要な要素から決定し、思いやこだわり、優先したい箇所を順に意識していきましょう。
反対に、家族の思いを一件に集約するにはあまりに多い、希望やあこがれを抱く場合もあるでしょう。その時は、「これだけは譲れない」というポイントを家族で共有しておきます。
あれもこれもと理想をあげればきりがありません。譲れない思いやこだわりも、家族それぞれに違うこともあるでしょう。
しかし、全ての思いを詰め込みながら一軒のマイホームを具現化していくことは、簡単ではありません。
ただマイホームは、数十年という長い間、生活の拠点となる場所です。誰かがその理想を諦めるのではなく、順を追って必要な要素をそろえつつ、いずれマイホームに盛り込む可能性も残しながら設計、計画していくと、現実的に話が進みやすくなります。
【著 者 長 岡 利 和】